フランク・サベラ氏
先日、バレンタインの日に「神様」フランク・サベラ氏が亡くなられました。
去年だったか、FBのプードルグループに、彼の誕生日に会いに老人ホームに行ってきた、という人の投稿がありました。
こちらのリンクは、Dog News が彼にインタビューした記事です。
いつのインタビューかわかりませんが、彼の名前にひっかけて「Frankly Speaking」(ざっくばらんな話、あるいは率直に言って、的な意味)というタイトル、なかなか洒落てますね。
彼は昔ダンサーだったという話を耳にしたことがあったのですが、この中では、けっこう詳しく自分の経緯、特に昔ダンサーだったことについて触れています。
このインタビュー記事の後半ではもちろん、プードルに関する大切な話もしています。
ただ、modified continental clip(MCC)というスタイルについてちょっと誤解しているかな? という内容も。
というのは「プードルの犬種標準では足について明確に記載されているのに、このカットだと足(foot)が隠れてしまうことが問題だ」といったことを話しているのですが、MCCはメインコートやトップなどが通常のショーのコンチネンタルよりも短いスタイルなだけで、足はちゃんと見えるのです。
もしかしたら、ヨーロッパで見られるスカンディナビアンのスタイルと誤解しているのではないか?と思ったのですが、それであれば足(foot, feet)とは言わず、脚(leg)もしくは後肢(hind legs)と言ったと思うんですよね。。。
なので、ここは彼が誤解しているか、あるいは足元が覆われていたカットをどこかでみたのか? ですね。
画像は、ティナをMCCにしていた時のものです。
日本だとそのままペットコンチですが、アメリカでは今、このスタイルでショーに出せるようになっています。
それでも、フルコートでトップを上げた通常のショースタイルに比べると不利になるという意見も多く、最初からMCCで出すよりも、一旦CHフィニッシュしてからその上(Grand Champion)を目指すのにMCCにしている人が多い印象です。
全体的に短いコンチで、特徴的なのは頭の作り方。
クラウンと耳の境目をつけてはいけないというカットルールがあります。
日本で言う、いわゆるアフロスタイルのような感じです。
私は頭ばっかり大きく見えて嫌だったので、去年、MCCもやめて短くした時に耳の境を作ってスッキリでした。(笑)
それはともかく。
リンクしたインタビュー記事では、ewe neck(ユーネック。決してUネックではないです!)やゲイテールの問題について熱く語っています。もうほんと、ここはなんとかしてほしいところですよ。昨今、リングの中でストレートな綺麗なテールをした犬を見る方が少なくなって、ゲイテールでないと勝てないんじゃないの?という感じになっていますからね。(ユーネックもゲイテールも重大欠点)
顔の重要さについても語っています。
そういえば、彼はジャッジしている時、どんな犬種でも顔にはこだわっていた感じです。
常に手早く、見ていて彼の好みまでわかるようなはっきりしたジャッジをする人でした。
昔のPCAの記事にも書きましたが、とにかく彼はユニークでした。
PCAでは、犬の扱いに手こずるハンドラーに自ら見本を示したのですが、日本でもサルーキのリングで同じことをしました。
ただし、この時はもう彼は自分でリードを持って走るにはやや年配過ぎたのか、同じリングにいた別のハンドラーに「あなたが見本見せてあげなさい」と言ってやらせちゃってましたけど。(笑)
その記事にも書きましたが、初来日の時の部会審査で、落としたくなかったから、サイズ内であることを確認するために(体高を)測った と言う言葉が今でも強く印象に残っています。
ある意味、信念のジャッジだったと思います。
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